tom.jpg

 大変な惨事が大雪山を舞台に起こってしまいました…。10名もの尊い命を奪った山の怖さは中高年の登山ブームに新たな警鐘を鳴らすものとなりました…。写真はトムラウシ公園から仰ぎ見たトムラウシ山です。

 私が登ったトムラウシは26歳と29歳の時でしたから今から20年以上も前になります。深田久弥の「日本百名山」でも紹介されるその特異な山容とどこから登っても一日では行けない位置の遠さが「憧れの山」として北海道外の中高年には魅力であったのでしょうね。今はツアーでガイドまで付いて飛行機で来るヤマになったんだー と加熱する中高年の登山ブームというものを再認識することとなりました。

 それにしても、登山のガイド付きツアーがビジネスとなることの怖さが出てしまった事件となりました。個人または少人数のパーティであったならばこういう結末にはならなかったと思うのです。低体温症、疲労凍死の怖さを知らない登山ガイドが引率していたはずが無いとでしょうし…。日程や時間に追われるビジネスガイドであったが故に起こってしまった遭難事故ではないのか?というのが正直な感想です。

 多くの方が亡くなった旭岳から入山したパーティが三日かけてたどり着いた最後のピークがトムラウシ山であったわけで、下山して予定通りにスケジュールをこなすという天候と体力を無視した判断を下したウラにはビジネスが優先してしまったのではないかと私には見えてしまうのです。若い健脚者であれば全行程を二日半で歩けるはずですから無理な予定で無かったことは確かと思われますが。

 トムラウシの山頂直下には避難小屋もあり、ビバーク用のテントもツェルトも持っていて何故疲労凍死にまで至ったのか?  全容の解明は今後の調査を待ちますが、真夏の山で凍死することがあるというのが北海道の山の怖い現実です。憧れの山に登って冷たい雨と風に体温を奪われて命を落としてしまった方々は無念であったことでしょう。改めて中高年向け登山ツアービジネスとガイドの在り方を見直すべきかと思います。

 北海道内の山は相当数を登っていますが二回以上挑戦した山は、トムラウシと羅臼岳です。機会があればまた登ってみたいですね。