先の見えない時代に生きる私たちだからこそ、元気の出る本を読んでみたいですね・・・。

司馬遼太郎さんの書いた膨大な小説の中で、既に3度も読み直したという本があります。

「俄・浪華遊侠伝」という少し厚めの本がその一冊・・・。

幕末から明治にかけて生き抜いた大阪の侠客「明石屋万吉」の一代記を描いた本です。

司馬さんは、激動の時代に生きる人々を描くのが大変に見事な作家でしたが・・・激動に生きることの困難さというものは実は私たちの今の生き方に通じるものがあります。

司馬さんの描いた人々に共通するのが、激動期にあっても揺れずにブレずに信念に従って生き抜いた人々であるということかもしれません。

1本の筋を通した人間としてのブレない生き方に感銘を受けたり感動したりするわけですね・・・。(ただし、非業に倒れた男たちのなんと多かったことか・・・)

幕末期の大阪を舞台にして、勝海舟などの幕末の名士たちも登場するこの本の何が一番のおススメであるかというと・・・

人間の品格や価値は、生まれや育ちや学歴や貧富の環境にはないのだということ。 時代が違うのだろうか??? いや~ そうではないでしょう。

閉鎖的な社会という点では幕末期の方が厳しい身分制度に縛られていたはずです。そこをぶち破るエネルギーたるや実に見事なものと感心します。

今の若者たちに是非読んでもらいたい本ですね。出来ない理由を探す前に、出来ることのワクワク感を感じて欲しいからです

明治になって、明石屋万吉親分は小林佐兵衛と改名します。晩年は貧しい人々のための授産施設を作ることに奔走・・・89歳で大正6年にこの世を去った人物です。

司馬さんの幾多の小説の中で、私が最も好きな一冊でもあり・・・ 星★★★★★  おススメいたします。